才能

2007年07月03日

あの工房でわたしは毎日毎日怒られてばかりいた
不器用、大雑把、いい加減・・・そして最も精神的苦痛だったのは
自分より遙かに才能のない、ただ単に器用なだけの人から
「 才能がない 」 って言われる事だった
わたしはあの工房で徹底的に劣等感を植え付けられた
確かにわたしは不器用だった 他の人よりなかなか上手にならなかった
でもその代わりわたしは毎日毎日 質の高い好みの無料の美術館 = 
那覇の民芸屋 に行って感性を磨く訓練をしていた
その結果、漆喰に転向した時に 今までため込んでいたマグマがふきだすかのように
わたしの才能が花ひらいた わたしは一日24時間、何かいいアイデアがないか・・・
そればっかり考えていた 工房の人達はみんなわたしに八つ当たりばかりしてくる
ちょっとの事でいちいちあげあしを捉えて、少しのスキを見せればここぞとばかり
注意してヒステリックに怒ってくる 才能がない、才能がない、あなたなんて
何をやってもだめ・・・そういった事ばかり言われていて、どうして
シーサー作りに集中する事が出来よう
わたしはあの工房でプライドをずたずたにされた 
今までの自分のほこりなど何もかも捨て去っていたのにその上
会社員をしていた事はもう捨てなさいって言われた・・・
これ以上、どうやって捨てたらいいのだろうか・・・
会社員をしていた事は自分の誇りなのに


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Posted by ひだまり 陽子 at 16:36│Comments(0)陽だまり
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